湖南企業ガイド
  • トップページ
  • 湖南企業ガイド
  • 企業を探す
  • ブログ
  • お知らせ
  • お問い合わせ
湖南企業ガイド

  • 利昌工業株式会社 湖南工場

  • 〒520-3211

    滋賀県湖南市高松町2番4号(湖南工業団地内内)

0748-75-1351

利昌工業のコア・テクノロジー

積み重ねてきた技術について

当社の特色を伝える上で欠かせないのが80年以上に渡り、改善・改良と改革を積み重ねてきた「積層技術」と「注型技術」です。

「積層技術」とは、熱硬化性樹脂をベースとし、紙や布などで補強されることで電気絶縁性・機械的強度に優れた工業用樹脂パイプや工業用プラスチック板をつくる技術のことです。

▲リショーライト積層管

熱硬化性樹脂とは、熱を加えると固まり、それ以上熱を加えても変化しない性質を持つ樹脂のこと。

例えば、フェノール樹脂やエポキシ樹脂もそのひとつです。大正時代から始まった利昌工業の積層技術は、画期的なやり方や新しい機械の導入により、さらに進化を遂げています。

そして「リショーライト積層管」は60年近く、「リショーライト積層板」は80年近くのロングセラーとなり、電気絶縁をはじめ、さまざまな工業用途に利用されています。

 

60周年を迎えた注型技術

計器用変成器は、受配電設備(配電盤)に組み込まれ、異常電流や異常電圧を検知する役割を担っています。

戦後間もない頃の計器用変成器は自然劣化や落雷による故障が多発しており、しばしば起こる停電の一因になっていました。

当時の計器用変成器は、巻線を絶縁テープで巻いたり、絶縁ワニスに漬けたりといった方法で絶縁されていました。

そこで当社は「巻線をポリエステル樹脂の中に、完全に埋没させる」という樹脂モールド方式を提案し研究を進めた結果、1953(昭和28)年「ポリエステル樹脂モールド計器用変成器」を誕生させ、前述の事故は劇的に減少しました。

その後、よりモールドに適したエポキシ樹脂が登場しましたので、1960(昭和35)年からは、エポキシ樹脂モールドのタイプに切り替えています。

そして現在、30キロボルト級までの計器用変成器は、このエポキシモールドタイプが主流になっています。

▲ポリエステル計器用変成器(昭和28年~昭和35年)

配電用の大型変圧器のモールド化に、日本で初めて成功したのも当社です。

絶縁油は燃えるという事に加え、環境に負荷をあたえるという欠点があります。絶縁油による健康被害ではカネミ油症が有名ですが、当時公害問題がクローズアップされていたこともあり、危険なPCBを使わない方法の開発・製造を進めたという背景もあります。

配電盤の中には、変流器・変圧器のほかに「コンデンサ」が設置されています。モールドにより変流器と変圧器が防爆化できても、コンデンサが燃えてしまっては意味がありません。どうしてもコンデンサも防爆化したいと研究を重ねた結果、1985(昭和60)年にはエポキシ樹脂モールドによる高圧進相コンデンサを世界で初めて開発しました。30年以上経った今もまだ後を追うところはありません。このように絶縁に油を使うのではなく、プラスチックで覆うための技術を「注型技術」と言います。
当社では電気機器のモールド化に取り組み、2013年には60周年を迎えました。現在では受配電変圧器のほか、省エネルギーや新エネルギー・クリーンエネルギーの供給をサポートする特殊変圧器の設計・製造も得意としています。